ボディ編 ここで紹介されているカメラは津村巧が所有する、 もしくは所有していた一眼レフカメラのボディです。 このセクションのカメラ |
製造国 |
ウクライナ |
発売時期 |
1985年 |
希望小売価格 |
9450円 |
種類 |
35ミリMF一眼レフ |
レンズマウント |
Nikon
Fマウント |
シャッター速度 |
1/500から1/30秒 |
内臓ストロボ |
無 |
電池 |
|
寸法、重量 |
147
x 98 x 54 mm 690
g |
前モデルのキエフ17とほぼ同じだが、最高シャッター速度は1/1000秒から1/500秒に抑えられている。本機は金属外装だが、改良型(後退版?)の19Mはプラスチック外装となっている。 旧ソ連圏(ウクライナ)製のカメラにも拘わらず、ニコンのFマウントを採用している。ただ、MF以外のニッコールレンズを装着すると外せなくなる、と聞いているので、手持ちのレンズを装着できないでいる。 初めて旅行の最中に購入したカメラ。 大抵のキエフには標準レンズが付属した状態で販売されているが、これにはなかった。 後にキエフ17を購入した。 以前買った本「ロシア製カメラ&中国製カメラの攻略ガイド」では、最高シャッター速度が1/1000秒までのキエフ17をそれなりに評価する一方、最高シャッター速度を1/500にまで落とした後継機キエフ19をボロクソに貶していたが、二台を比べてみると、キエフ19がそう悪いとは思えない。 むしろボディデザインは後発のキエフ19の方が良く、使い易い感じがした。 キエフ17とキエフ19の違いは、以下の通り: 1. キエフ17にはセルフタイマーがあるが、キエフ19にはない。 2. キエフ17はシャッターボタンのストロークが短く、シャッターボタンを押してもシャッターが切れない感じが。一方、キエフ19はストロークが丁度いい具合に長く、押し易い。また、シャッターボタンそのものの位置も高く、その意味でも押し易い。 3. キエフ17では、ストロボマウントがペンタの上に後付されたようになっているが、キエフ19ではペンタ自体にストロボマウントが設けられていて、耐久性もアップしているようである 4. キエフ17の巻き上げレバーは長く、しかも途中で止まらないことから、レバーの先端部分がペンタに当たり、ペンタに傷が付く原因に。 5. キエフ19には巻き戻しクランクにISO設定ダイヤルが設けられているが、キエフ17にはない。キエフ17はISOが設定できないようである。 6. キエフ19のベースプレートはマウント近くにまで延びている為、レンズを装着してもカメラが傾くことはないが(大型のレンズを装着した場合を除いて)、が、キエフ17はそうなっておらず、例え標準レンズでも装着するとカメラ全体が前のめりになる。 長所 1. 金属製 2.
Nikon Fマウント 3. ペンタのキリル文字が格好いい 短所 1. 露出計が故障していた 2. ニコンFマウントを一応採用しているが、純正ニコンレンズ(特にAFレンズ)を装着すると取り外せなくなる、という話を聞いているので、手持ちのFマウントレンズを装着できないでいる(後に購入したキエフ17にレンズが付属していたので、問題は解決した) 3. シャッター速度ダイヤルやフィルム巻き戻しボタンなどが変な場所にある 表 裏 裏蓋を開けた状態 前部にあるシャッター速度ダイヤル 底部にあるフィルム巻き戻しボタン レンズ(ヘリオス-81C 50mm F2.0)を装着した状態 レンズ(ヘリオス-81C 50mm F2.0)を装着した状態 左がキエフ17、右がキエフ19。ペンタの形状が異なる。キエフ19はストロボマウントとペンタが一体化している 左がキエフ17、右がキエフ19・キエフ17は巻き戻しクランクにISO設定ダイヤルがなく、シンプル 奥がキエフ17、手前がキエフ19。キエフ17は巻き上げレバーがペンタに当たってしまっている。シャッターボタンはキエフ19の方が高くなっていて、 押し易い 左がキエフ17、右がキエフ19。ベースプレートの形状により、キエフ19はレンズを装着してもカメラ全体が前のめりになる、ということはない 左がキエフ17、右がキエフ19。キエフ19にはセルフタイマーがない |
製造国 |
旧ドイツ民主主義共和国(東ドイツ) |
発売時期 |
1969年12月 |
希望小売価格 |
不明、レンズ込みで19440円で購入 |
種類 |
35ミリMF一眼レフ |
レンズマウント |
M42マウント |
シャッター速度 |
1/1000から1/1秒 |
内臓ストロボ |
無 |
電池 |
VARTA
V21PX |
寸法、重量 |
154
x 96 x 48 mm (実測) g |
プラクチカLシリーズ第一世代の中の一モデル。最高シャッター速度は1/1000秒で、シリーズの中では上級モデルに値する。 1969年から1975年まで、18万台が製造された。 F4Sを購入したカメラのキタムラで購入。 ファインダーが信じられないほど暗く、使い物にならない。 しかし、格好いいカメラ。 長所 1. 金属製 2. 使い易い 3. ユニバーサルなM42マウント 4. 格好いいカメラ 短所 1. たとえ電池を入手できたとしても、露出計が動くとは思えない 2. びっくりするほど暗いファインダー。ピント合わせはほぼ不可能 3. カメラケースが開け難い(ZENIT
ETのもそうだった。開け易いカメラケースはないのか?) 付属レンズを装着した状態 裏側 上から望む 前部に斜めに設けられたシャッターボタン 裏蓋を開けた状態 底部の電池室。例え適合する電池があったとしても、入れるだけ無駄だと思う
|
製造国 |
中国 |
生産開始年 |
2003年 |
価格 |
1680円 |
種類 |
35 mm ピンホールカメラ |
レンズマウント |
NA |
シャッター速度 |
1/250 秒 |
内臓フラッシュ |
なし |
電池 |
不要 |
寸法、重量 |
x
x
mm g |
自分にとって初の「中国製」カメラとして本ページに含めることにした。 学研。 知っている人にとっては懐かしい響きである。 ただ、最近は学生用学習誌の販売は芳しくないようで、ターゲットを学研購読者だった大人に絞っている。 その一環の「大人の科学」第三弾として発売されたのが、このピンホールカメラ。 「レンズを使わないで撮影できる!」と高々と宣言している。 学生用学習誌の時点では、コスト面から35ミリフィルムを使えるようになっていなかったが、本機は使える。外観は初期のライカに似せている。 ピンホールがメインだが、レンズも用意されていて、「レンズ交換式カメラ」と称せなくもない。 プラスチック製で安っぽいが、眺めているだけでも楽しいカメラ。 長所 1. 電池が不要 2. 使い勝手は悪そうでない 3. 安い。新品で1680円。 短所 1. プラスチック外装 2. 中国製 3. 試しにフィルム(感光済み)を入れ、巻き上げ・巻き戻しをしたところ、フィルムが切れた。カメラの工作精度が悪いのか、自分が手順を誤ったのか ピンホールを装着した状態。外観をO型ライカに似せている レンズを装着した状態 シャッターユニットを外した状態 シャッターユニット。左の丸い部分を押すシャッターが移動する 裏蓋を外した状態 上から望む |
製造国 |
日本 |
発売時期 |
1990年? |
希望小売価格 |
172000円 |
種類 |
35mm
AF一眼レフ |
レンズマウント |
Minolta
αマウント |
シャッター速度 |
1/8000から30秒 |
内臓ストロボ |
無 |
電池 |
リチウム電池2CR5 1個 |
寸法、重量 |
153.5
x 93 x 69 mm(ボディのみ) 520g
(電気抜き、ボディのみ) |
APS一眼レフミノルタベクティスS-1が欠陥品だったという経験から、ミノルタはもう買わない、いや、触らない、と決めていた。 決め事は破られる為にあるらしい。 ミノルタを購入してしまった。 なぜ懲りずにミノルタを買ったんだ、と思われるだろう。 購入したのはただのミノルタではない。α-8700iである。 α-8700iのどこが珍しいのか、あんなの何百万台もあるだろう、と言うかも知れない。 購入したのはただのα-8700iではない。 ミール限定版なのだ。 「ミール、て何だ? どこが特別なんだ?」 ミールは、ロシアの宇宙ステーション。旧ソ連時代の19--年に打ち上げられ、2002年に老朽化に伴い破壊された。現在建設中の国際宇宙ステーションの実験台にもなった。 1980年代後半、日本人宇宙飛行士(秋山豊寛と菊池涼子)がミールに乗り込んだ。その際、彼らは特別仕様のα-8700iを持ち込んだ。 α-8700iはいわゆるスペースカメラなのだ。 ミノルタは、これを記念して特別仕様と同様にパールホワイトに塗装された限定版を8000台製造・販売した。 パールホワイト塗装は、太陽光によってカメラが熱されるのを防ぐという。 このカメラに関しては雑誌「カメラGET」を読んで知っていたが、実物を目の当たりにすることはない、と自分は思っていた。 2003年12月、松山へ旅行に行った。カメラ屋があったので、何気なく覗いてみると、中古カメラコーナーに本機があった(他にキャノンNEW
F-1とモータードライブの未使用セットが20万で売られていた。翌日覗いたら売れてしまっていた)。 α-8700iミールは、本体だけでなく箱付きとなっていた。 値段は税別で68000円。 安くはないが、出せないほどでもない。 少し考えた後、購入を決めた。 税込みで71400円だった。 部分的に細かな塗装の剥げが見られるものの、状態は非常によく、仕様書や、元の所有者の名が入った保証書まであった。 ボディ自体の形状や操作性は、下位機種のα-7700iとほぼ同じのようである。 長所 1. 初心者でも簡単に使える 2. 限定版でありながら比較的安かった 3. パールホワイト処理が美しい 4. 日本製 短所 1. 内臓ストロボがない 2. プラスチック外装。宇宙に行ったのが全く同じ仕様なのかは不明だが、もしそうだとしたら耐久性はどうだったのだろうと思ってしまう。 3. AFは現在の視点では遅く、うるさい。 4. パールホワイト塗装は剥げ易そうで、実用に適さない感じ。 レンズ、ストロボを装着した状態 裏 裏蓋を開けた状態。さすがに内部は黒い ファンクションボタン シャッターボタン レンズもパールホワイト 箱にはミールが描かれている 箱に収められた状態。右の黒いのはストロボケース 箱。箱に描かれたミール。仕様書 箱の中。レンズ レンズキャップに今は存在しないミノルタのロゴが ストロボ ストロボをボディに装着 |
製造国 |
日本 |
発売時期 |
1977年7月 |
希望小売価格 |
126000円 |
種類 |
機械制御シャッター35ミリMF一眼レフ |
レンズマウント |
Nikon
Fマウント |
シャッター速度 |
8
to 1/2000秒 |
内臓ストロボ |
無 |
電池 |
2
x LR44 |
寸法、重量 |
152.5
x 102 x 64.5 mm 840
g |
ニコンF2シリーズは、伝説となっていたニコンFの後継機として発売された。 F2は、ほぼ全ての面でFを凌駕している。ニコンの技術者の中にはF一桁の中でも最も堅固なのはF2だ、と言う者がいるくらいである。 ただ、伝説の後に続くのは生易しいことではなく、F2シリーズは高い性能を持っていたにも拘らず長期にわたって評価の高いFとF3の間を単に埋めているカメラと見なされてきた。機械制御シャッターを持つ最後のF一桁として再評価されるようになったのは最近である。 F2フォトミックASはF2シリーズの中でも最高級だが、中古カメラ店で見かける頻度は高い。F2シリーズとして最後に発表されたものだからだろう。現在は露出計が修理不能になってきているので、シンプルなアイレベルファインダーを持つ(そして完全に機械制御の)ボディの方が好まれるようである。 プロ用カメラとあって現在見付かるボディは酷使されたものが多い。したがって、自分が見付けたF2は非常に稀な存在だったと言える。 自分が購入したカメラを始めて見たのは、F3HPを購入した店の窓のディスプレイケースを覗いた時。新同、10万円となっていた。その時点では金がなかったので、買えなかった。翌週確認したところ、もうなかった。売れてしまったのか、と諦めるしかなかった。 数ヶ月後の2004年2月にまた窓のディスプレイケースを覗いたところ、ブラック仕様のフォトミックASがあった。9万円。新同ではないが、状態は悪そうでなかった。買うことにした。 店に入ると、店内のディスプレイケースも確認した。極上品カメラの中に、売れてしまったと思っていた新同のフォトミックASがあった。売れたのではなく、店主が店内のディスプレイケースに移動しただけだった様だ。 自分は考えた。 新同のシルバー仕様のものを、10万円で買うか、それとも良品のブラック仕様のものを9万円で買うか。 いずれも新同なら、よりレアなブラック仕様にした方がお買い得だ。 しかし今回の場合、ブラック仕様は新同ではない。 悩んだ末に、新同のシルバー仕様フォトミックASを買うことにした。 10万円は税抜き価格だったが、税込みに出来ないかと店主に問うと、あっさりとそうしてくれた。粘ればもっと割り引いてもらえたかも知れない。が、無闇に粘って嫌な客だと思われてしまうのも嫌だった。この店はいいものが置いてあるので。 こういう訳で、新同のフォトミックASを手に入れられた。 長所 1. 品質の高さが手に取るだけで分かる 2. 日本製 3. 社内デザインであり、F3HPのように社外デザイナーの手は入っていないが、それでも非常に格好いいカメラである 4. 金属外装 短所 1. 比較的大きく、しかも重い。寸法と重量の面において、F3HPを上回る 2. 25年近く前に製造終了となっている。したがって、アクセサリはほぼ全てを中古品として入手しなければならない 3. F4ほどではないが、全てのボタンやダイヤルにロック機構が設けられている。誤作動を防ぐ為のものだろうが、カメラを扱い難くしている。 4. ニコンはF2本体に露出計を設けず、着脱可能なファインダーに設けることにした。用途によってカメラの仕様を変えられるのはいいが、露出計を装備したフォトミックファインダーを取り付けると大型で、重いカメラになる TAMRON 28-80を装着した状態 裏側 上から望む 底部。左からモータードライブ接点、電池室の蓋、裏蓋開閉機構 モータードライブ接点の側にあるフィルム巻き戻しボタン 裏蓋を開けた状態 巻き戻しクランク。ストロボを装着したい場合、ここにガンカプラーを取り付けなければならない裏蓋の開閉は底部のノブを使う シャッター速度ダイヤル |
製造国 |
ロシア |
発売時期 |
年 |
希望小売価格 |
16600円(レンズ込み) |
種類 |
35ミリMF一眼レフ |
レンズマウント |
M42マウント |
シャッター速度 |
1/500から1/30秒 |
内臓ストロボ |
無 |
電池 |
|
寸法、重量 |
144
x 104 x 99 mm(レンズ込み) 850
g(レンズ込み) |
2004年3月、キエフ19Mをネットで注文した。 数日後、返事が返ってきた。在庫が一台しかなく、その一台は点検の結果欠陥品であることが判明し、その代替品を支店などに問い合わせて探し回ったがなかったので、注文受付をキャンセルする、と(生産も中止になっているらしい)。 せっかく注文したのに何事だ! と思ったが、文句を言っても新たなのが出てくる訳でもないし、1円の損もしていない。キエフ19Mには縁がなかったと諦め、別のカメラを買おう、と考えを切り替えた。 初のロシアカメラとなったゼニット122を購入したネットサイトを観覧していたところ、ゼニット212Kが目に入った。212Kは、ロシアカメラというものに興味を持つきっかけとなったカメラだ。と言いながらも、まだ所有していない。 あまり考えもせず注文してしまった。 相手側からメールが直ちに届いた。約一週間後に届く、と。 ゼニット122をこのネットサイトで購入した際、代引を指定していたのに「支払済み」になっていた、というトラブルに遭遇したが、今回はそのようなトラブルはなかった。 ゼニット212K(レンズ付き)には、カメラケース、ストラップ、説明書(ロシア語版と、ネットサイトが作成した日本語版)が付属していた。 212Kは、M42マウントの代わりにペンタックスKマウントを採用している点を除くと、内部構造はゼニット122と同じである。 が、外観は全く異なる。212Kは、AFを搭載しているのか、と見紛うほど近代的な格好をしているのである。 長所 1. 安い。ゼニット122よりほんの少し高いだけ 2. 操作が簡単 3. ペンタックスKマウント。M42ほどユニバーサルなマウントではないが、様々なメーカーがレンズを提供している 4. 格好いい。パッと見ただけでは、安価なMFカメラだとは思えない 短所 1. プラスチック外装 2. 安っぽい作り。裏蓋が非常にパコパコし、感光しないのか、と思ってしまう グリップもあり、非常にモダンな外観 表 上から望む。操作性はゼニット122と全く同じだが、シャッターダイヤルはボディ形状の若干回し難い 裏 裏蓋を開けた状態 Kマウントを採用。レンズは、マウント以外はゼニット122に付属していたものと同じ |